虜囚 「鋼の錬金術師(アニメ版)」より
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2002-05-25 公開
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此処にもう、何日、居るのだろう。 ただ、赤い。
刑が執行される代わりに連れて来られた、部屋。 あれから何日が過ぎたのだろう。
初めは、
煮えくり返る様な炎を身内に焦がす様に、生贄を消費する。 合成するだけなら、幾らだって出来るのに。 「じゃあ、知って居るモノから、造ってみればイイ」
あの金髪をどうやら忘れた頃に、思いついた事。 何て言ったっけ?ほら、僕の…
あの子の成分なら、よく、知っている。
又、沢山の命をすり潰した。 うっすらと、笑むだけ。 「さあ、僕だよ。君の生みの親だ」
無表情な、キメラ達。
天才でも、ヒト一人喪ってなお、生み出せない現実。
反転した視界。 そしてなお、それに執着する、自分。
声が枯れる程に笑ってから、
足りないモノは、補えば、いい。
この、赤い、部屋で。 −Contiuous End?− |