「大陸ファミリア」 −パイロット版− 今日は、天気が良いので、欲張り気味に。
「海へ、行きませんか?」と善行が呟いたので、三人で、出かけた。 夏らしい日差しが降り注ぐ、アスファルトの道。
じきに、視界が開けた。 目の前に広がる、青い海。
若宮は適当な処に車を止めると、後部トランクの扉を開き、畳んでいた車椅子を取り出す。 車椅子を押して海岸に向かう。
波打ち際では、萌が、ふわり、ふわりと遊んでいた。 「…杖を、下さい」
善行の、決然とした声が、した。
生きてる方の腕で、痩せた身体をそっと抱える様にして、杖を渡す。 ..To_be_Continued.. |