出来の悪いゲームプロモーション。いじょ。 …って言っちゃうと終わってしまうので、もう少し書いた方が良いですかね。いつもだったら、私ならこういう風にする!な、演出構成へのオタケビがありそうなものなんですが、このアニメにはそこまでの期待を端からしてないので、何かこう、淡々とした、割とどーでも良さ気な印象しか持ててないのですよ。ちーとも熱くならないと言うか何というか。かなり早い段階で期待を捨ててる感じですね。毎週生温く断片しか見てなかったですから。 実際問題、カタログアニメである事以外の語るべき事は何一つ無いのです。一応終わったから総括として別に項目を設けてみましたけど、幾ら考えても場当たり的な薄味過ぎたストーリー展開に判で押した様な毎回同じ演出、キャラタイプを変えた事の無意味さに視聴ターゲットを勘違いした作り、と駄目な点しか思いつけない。評価できるのは川井憲次氏のBGMと一定水準をキープした画像位なもので、それもびっくりな事にキャラデザ作監以外の回の方が綺麗って何なんでしょうね。何かが間違ってますよ。 そも、GPMっていうのは確かにアニメにしにくいゲームで、様々な取捨選択を迫られるのは仕方の無い事です。キャラの切捨が起こったり、性格変更が為されたりするのはその性質上当然の事でしょう。まして、TV放映がキワドイ設定や歪んだ膨大な裏設定は、切り捨てるのが順当な選択だと思います。プレイヤー毎に体験の違うゲームをアニメ化するのだから、十全の作品が出来るとは初めから考えてないのですよ。ならば、改変し脚色するだけの価値はある変更を行うのが筋なんじゃないか、と思うんですよね。原作完全準拠を期待するファンも居ましょうが、演出erとしては全く違った(けれどある種の肝は押さえた)脚色を期待したかったです。なんだこういう描き方もありなんじゃん、っていう展開をみたいと思うのはわがままですか? 尤も、年末聞いた話をぶっちゃけてしまえば、最初舞をぶち殺す展開で、最終的に皆殺し路線を企画したところ、アルファサイドから「次回作に生きて出てくるキャラが居るのでそれでは許可しない」と言われて構成を土壇場変更したという事情があるらしいから、構成がおかしくなっても仕方ないのかなという気はしますがね。それにしたって、一話で三ヶ月季節が飛ぶのに感情は先週から同じ様に引きずるってのは、無茶にも程がありますよ。第一今回の話を見ても、当初の路線が成功したかどうかは甚だ疑わしい気がします。確かに未央の死の回のインパクトは凄かったですけど、全体構成の中では意味がある展開にはなってなかったですしね(この場合の意味は、物語の演出上の意図としての意味で、物語内の意味ではありません)。これではキャラがなまじ立ってるだけ殺し損です。単に声優さんのスケジュールの都合とか言われても納得しますよ(笑)。これは#5辺りの感想でも書いてるのですが、死ってのはストーリー上結構重要なインパクトを見ている側に与えるので、無造作な死でも軽々に扱うものじゃないんですよ。ノンフィクションならともかく物語なら、やはりその設定には意味を与えてしかるべき「道具」立てであって欲しいのです。そういう処を疎かにすると、物語自体の質も低下して結果的にペイしない作品になると思うのですが、いかがなものでしょうか。こんな状態だとしたら、噂されてる第二期は、更に期待薄って感じですね。すがるべきはキャラはまりヲタの落とす銭位なもの…というか、キャラはまりコレクターの財布と頭が緩いのは、こういうビジネス参入済みのパイオニアはよくご存知か。とほほ。 ただね。この作品、キャラはまりとしても微妙に中途半端な作りなんですよね。ゲームからのファンを切り離すような改変や切捨が為されてたり、アニメ新規参入組のハートを掴むにはかなり弱い演出だったりして、ヲタクを揺さぶる作りには若干足りない。此処でも場当たり的な演出が邪魔をして、キャラの描き方に深みが足りないし、通り上っ面を撫でて終わった印象が濃いんですよね。キャラの記号化を図ったのにそれが活かしきれないまま終わってるって…かなりシリーズ構成の技量を疑います。ピンポイント的にはよく出来た演出もあったのですが、トータルとしてはやはり何かを外してるとしか思えません。 翻ってそこそこ評価出来るのは、やはり一定水準キープの絵と、劇的によくなった音ですかね。カワケンは好きな作曲家でもあるので、少しバイアス掛かってるかも知れませんが、多田音に負けない作りをしていましたし、何よりゲームよりダントツに音環境がよくなったってのがあります。個人的にはこういう良い音で元のBGMを再録して欲しいなあとかなんとか。第二期もヒットすると劇場版になるのでしょうか。そうしたら可能性が出てくるのでしょうか。…いや、やはりそれは無いな。多分アニメはカワケンさんのままだろうし。劇場になって公平さんになるっつーんなら、購買運動頑張りますよ(笑)。第一期の意見を反映して第二期が劇的に変わった例が無い訳ではないし。OVAになる事で外せるリミッタもあるでしょうから、多少は期待…しないで待ってます(笑) さて。では、キャラはまり的駄目視点から(笑) いやあ、何だかこんなに優遇されてていいのかなあ、という出来ですね。最初に「出てれば良い」なみの低いボーダーを設置してしまった所為か、彼に関しては毎週楽しめました。それこそ子供ではありませんが「出て動いてしゃべってる☆」って喜び方ですから、何か間違ってます(爆笑)。声優が代わってないってのがとにかく大きいし、そうそう基本線も外さない作りだったので、私としては緩々で生温いまま見られましたよ。ああもうこういうのがスタッフとメーカ駄目にするって判ってるんですけどね。おかげでDVDは全購入決定です。出ないのは#2だけですしね。後半むやみに出番が増えてくれたのが望外の喜びでした(爆笑)。私は別にカップリング萌えがあった訳ではないので、笑いながら見られたんですが、カップリング持ちには頭にくる展開も多々あった様です。もっとも、キャラ解釈の段階で原作から大幅改変されているキャラも居れば、声が代わっているキャラも居るし、出てるだけに等しいキャラや切り捨てられたキャラもありますから、それから言えばたった一人だけに注目して、ほぼゲーム同様に楽しむ事が叶ったのは、僥倖と言って良いのかも知れません。素子さんと彼はやはりこっそり優遇されてたのかも知れませんね。素子さんは色気が、忠孝君はきっと誰よりも使いやすい部分が(笑) |